どうも、yuppyです。
オペルクリカリア・パキプスやパキポディウム・グラキリスなど、希少な植物を輸入・購入する際に必ず耳にすることになる「ワシントン条約(CITES)」について、わかりやすくまとめてみました。
ワシントン条約とは?
ワシントン条約は、国際的な野生生物の取引や保護に関する国際条約のひとつです。
以下に、ワシントン条約の要点をわかりやすくまとめました。
ワシントン条約の目的
ワシントン条約(正式名称は「ワシントン条約絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」)は、1973年に締結された条約で、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引を制限し、保護することを目的としています。
署名国と規制対象
ワシントン条約は、現在183の国と地域が署名しています。この条約は、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引を規制します。具体的には、絶滅のおそれのある種(Appendix I)、取引の規制が必要な種(Appendix II)、および一定の条件で取引が可能な種(Appendix III)がリストアップされています。
ワシントン条約の附属書I(Appendix I)に指定されている植物の例
ワシントン条約の附属書Iには、取引が最も厳しく制限されている絶滅の危機に瀕した植物の種が含まれています。以下に、CITES附属書Iに該当する植物の一部を挙げます(これは一部の例であり、全ての植物を網羅しているわけではありません)
- アフリカン・サンダルウッド(Dalbergia spp.)- 主に香木として使用され、乾燥地帯の森林で見られます。
- マダガスカル・パーム(Dypsis spp.)- マダガスカル島に自生する多様な種のパームの一部で、景観用や庭園用に人気があります。
- コアリケア・ベンガリエンシス(Coriaria bengalensis)- インドやネパールに分布する植物で、薬用や染料として使用されます。
- ジンジャーリリー(Hedychium spp.)- インドや東南アジアなどで見られる多年草で、花や香りが魅力的です。
- ブラッドウッド(Brosimum spp.)- 中央および南アメリカに自生する樹木で、木材や薬用として利用されます。
これらは、ワシントン条約附属書Iに含まれる植物の一部です。
これらの植物の国際取引は非常に制限されており、特別な許可が必要となります。国や地域によっては、これらの植物の国内取引にも制限がある場合があります。
塊根植物として人気を博しているオペルクリカリア・パキプスは、取引の規制が必要な種(Appendix II)に指定されている植物です。
現在でも希少価値が高く高価な植物ですが、その価値は今後さらに高まることが予想されます。
手に入れるならお早めに!!
取引の制限と規制
ワシントン条約によって、Appendix Iに掲載された野生動植物の種の国際取引は、ほぼ完全に禁止されています。これらの種は、絶滅のおそれが非常に高いか、または国際的な取引がその種の生存に深刻な影響を及ぼす可能性があるため、厳しい取引制限が設けられています。
気候変動と環境保護
ワシントン条約は、単に野生動植物の保護だけでなく、気候変動や生態系の保全にも関連しています。
条約の下で、署名国は持続可能な利用、生息地の保護、違法取引の防止、教育と認識の向上など、環境保護に関する取り組みを推進することが求められています。
重要な種の保護
ワシントン条約は、さまざまな動物や植物の種を保護しています。例えば、象牙の取引やトラの皮などの商品化は規制されており、絶滅の危機に瀕している種を保護するための国際的な枠組みを提供しています。
ワシントン条約は、世界中の野生生物の保護において非常に重要な役割を果たしています。この条約は、絶滅の危機に瀕している動植物の種を保護し、持続可能な未来を築くための取り組みを促進しています。
さいごに
今般の塊根植物人気で日本にはたくさんの輸入規制植物が入ってきています。
私自身、パキプスやホリダスを購入し育てていますので、輸入はいけない!育てるのはダメ!とは思っていません。
ですが、そういった希少な植物を育てる以上、ワシントン条約とは何かを知り、今置かれている状況を理解することは非常に大事だと思います。
ちゃんと育てれば私達よりもずっと長く生きる植物たちですからいっときのブームに流されず、末永く付き合っていきたいですね。