Contents
  1. 大型観葉植物の水やりの頻度と量の基本(季節別の目安付き)
  2. 症状のチェックリスト:あなたの植物からのサインを見つけよう
  3. 主な原因:なぜ植物が元気をなくすのか
  4. 今日からできる対処ステップ:正しい水やりを習慣にしよう
  5. 季節別の管理ポイント:大型観葉植物の水やりと置き場所
  6. よくある勘違いとNG行動:誰でもやりがちな失敗を避けよう
  7. よくある質問(FAQ)
  8. まとめ:焦らず、あなたのペースで植物と向き合おう

大型観葉植物の水やりの頻度と量の基本(季節別の目安付き)

フィカスやモンステラなどの大型観葉植物がリビングにあると、お部屋が一気に素敵な空間になりますよね!その圧倒的な存在感や、日々成長する姿に癒やされている方も多いのではないでしょうか。

でも、その一方で、「この子、本当に元気かな?」「水やり、これで合ってるのかな?」と不安に感じること、ありますよね。特に共働きで忙しい毎日だと、ついつい水やりのタイミングを逃したり、逆に心配しすぎてやりすぎちゃったり…。

「土がなかなか乾かない…」「なんだか葉が黄ばんできた…」「あれ、全体的に元気がない?」そんなお悩みを抱えている方もいらっしゃるかもしれません。

大丈夫です、それは多くの植物好きさんが経験する「あるある」の悩みなんです!大型の植物だからこそ、小さな鉢植えとは違う難しさがありますよね。水やりは植物のお世話の中でも特に重要で、かつ奥が深いテーマです。

この記事では、あなたの植物が今どんな状態なのかを判断するヒントから、大型観葉植物の水やりの基本、そして季節ごとのコツまで、まるっとご紹介します。今日から実践できる簡単なステップで、あなたの植物がもっと元気に育つお手伝いができれば嬉しいです!

症状のチェックリスト:あなたの植物からのサインを見つけよう

植物は言葉を話せませんが、葉の色や形、土の状態などで私たちにSOSのサインを送っています。まずは、あなたの植物がどんなサインを出しているか、チェックしてみましょう。

葉の状態でわかるサイン

  • 葉が全体的に黄ばんでいる、または下葉から黄色くなって落ちる
    • → 水のやりすぎ(根腐れ)の可能性
    • → 栄養不足、日照不足の可能性
  • 新芽や若い葉が黄色い
    • → 根腐れや、栄養吸収不良の可能性
    • → 急激な環境変化によるストレスの可能性
  • 葉がしおれて、全体的にだらんと垂れ下がっている
    • → 水不足(水切れ)の可能性
    • → 極端な日照不足、根の損傷の可能性
  • 葉の縁が茶色く枯れてくる、パリパリする
    • → 水不足(水切れ)の可能性
    • → 空気中の乾燥、冷暖房の風が直接当たっている可能性
  • 葉に黒っぽい斑点やカビのようなものができている
    • → 病気、水のやりすぎによる蒸れ、風通し不良の可能性
  • 葉全体に張りがなく、柔らかい感じがする
    • → 水不足、または根が機能していない(根腐れ)の可能性

土や鉢の状態でわかるサイン

  • 土の表面がいつまでも湿っている、なかなか乾かない
    • → 水のやりすぎ、用土の排水性不良、日照不足、風通し不良の可能性
  • 土の表面がカチカチに固まっている、または水を吸い込みにくい
    • → 長期間水やりをしていなかった、用土の劣化(水切れ)の可能性
  • 鉢底から水が染み出ない、または流れるのに時間がかかる
    • → 根詰まり、用土の排水性不良の可能性
  • 土から異臭がする、コバエが発生する
    • → 水のやりすぎ、根腐れの可能性

株全体の状態でわかるサイン

  • 株全体がグラグラする、不安定になっている
    • → 根腐れで根が機能を失っている可能性
    • → 植え込みが浅い、根の量が少ない可能性
  • 新しい芽が出ない、成長が止まっているように見える
    • → 生育適温でない、日照不足、根の異常、肥料不足の可能性

いかがでしたか?当てはまる症状がいくつかあったかもしれませんね。次のセクションで、それぞれの原因と対処法について詳しく見ていきましょう。

主な原因:なぜ植物が元気をなくすのか

植物が元気がない時に考えられる主な原因はいくつかありますが、大型観葉植物で最も多いのは「水やり」にまつわるトラブルです。あなたの植物がどんな状況なのか、原因を探ってみましょう。

1. 水のやりすぎ(根腐れ)

これは、大型観葉植物で最もよくあるトラブルの一つです。ついつい「喉が渇いているかな?」と心配になって、毎日水を与えてしまったり、土が乾ききらないうちに次の水やりをしてしまうと起こります。

  • なぜ起きるか:

    土の中には、根が呼吸するために必要な「空気(酸素)」が含まれています。水をやりすぎると、この空気の層が水で満たされてしまい、根が呼吸できなくなります。酸素不足になった根は弱り、やがて腐ってしまいます。これが「根腐れ」です。根が腐ってしまうと、水分や栄養を吸収できなくなり、葉が黄ばんだり、しおれたりしてしまいます。また、土が常に湿っている状態は、コバエの発生やカビの原因にもなります。

  • 主な症状:

    下葉が黄色く変色して落ちる、新芽も元気がない、茎が柔らかくなる、土から異臭がする、コバエが発生する。

2. 水不足(水切れ)

忙しくて水やりを忘れてしまったり、土の表面だけを見て「まだ湿っているな」と判断して水やりを控えてしまうと、水切れを起こしてしまいます。

  • なぜ起きるか:

    植物は葉から水分を蒸散させ、根から水を吸い上げています。水分が足りなくなると、葉の細胞から水が失われ、パリパリになったり、全体がしおれてだらんとしたりします。特に大型の植物は、その分吸い上げる水分量も多いため、水切れを起こしやすい傾向があります。

  • 主な症状:

    葉がしおれて垂れ下がる、葉の縁が茶色く枯れる、触るとパリパリする、土が乾燥しきって軽くなっている。

3. 置き場所・環境の問題

水やり自体は合っていても、植物が置かれている環境が適していないと、水やりの効果が半減したり、トラブルの原因になったりします。

  • 日照不足:

    多くの観葉植物は明るい場所を好みます。光が足りないと光合成が十分にできず、植物全体の代謝が落ちて水分の消費量も減ります。結果として土がなかなか乾かず、根腐れのリスクが高まります。また、光合成不足は植物の成長を妨げ、葉の色つやを悪くします。

  • 風通しの悪さ:

    風通しが悪いと、土の表面や葉の周りの湿気がなかなか飛ばず、土が乾きにくくなります。これも根腐れの原因になったり、カビや病害虫が発生しやすくなったりします。特に大型植物を壁際にぴったり置いたり、窓を閉めっぱなしの部屋に置いたりする時に注意が必要です。

  • 急激な温度変化・冷暖房の風:

    植物は環境の変化に敏感です。冬の窓際で冷気にさらされたり、夏にエアコンの風が直接当たったりすると、大きなストレスになります。葉が乾燥したり、傷んだりすることがあります。

4. 鉢の大きさ・用土の問題

水やりとは少し直接的な関係がなさそうに見えますが、実は非常に重要なポイントです。

  • 鉢が小さすぎる(根詰まり):

    植物が成長して根が鉢いっぱいに張ってしまうと、「根詰まり」を起こします。根詰まりすると、水や栄養を十分に吸収できなくなり、土の量も減って水持ちが悪くなったり、逆に水やりをしてもすぐに水が流れ出てしまったりして、結局は水切れを起こしやすくなります。成長が止まったり、葉が小さくなったりするサインが見られます。

  • 鉢が大きすぎる:

    逆に、植物の大きさに比べて鉢が大きすぎると、土の量が多すぎて乾きにくくなります。土がなかなか乾かないと、水のやりすぎと同じように根腐れのリスクが高まります。

  • 用土の排水性:

    水はけが悪い土を使っていると、水分が土の中に長く留まり、根腐れを起こしやすくなります。観葉植物には、水はけと水持ちのバランスが良い「観葉植物用の培養土」を使うのがおすすめです。

これらの原因を把握することで、あなたの植物が今、何を求めているのかが見えてくるはずです。

今日からできる対処ステップ:正しい水やりを習慣にしよう

「じゃあ、具体的にどうすればいいの?」そう思われた方もいらっしゃるでしょう。大丈夫です!今日からすぐに実践できる、水やりの基本ステップをご紹介します。大切なのは、植物のサインを読み取り、植物のペースに合わせてあげることです。

ステップ1:土の乾き具合をチェックする習慣をつける

「いつもの時間だから水やり」ではなく、「土が乾いているから水やり」に変えることが最初の、そして最も大切なステップです。

  • 指を土に差し込む:

    鉢の表面だけでなく、土の中に指を2~3cm(人差し指の第一関節くらい)差し込んでみてください。この奥の方まで土が乾いているかどうかで判断します。表面だけ乾いていても、中がまだ湿っていることはよくあります。

  • 鉢の重さを測る(持ち上げてみる):

    水やり直後の鉢の重さを覚えておき、数日経って土が乾いてきた時の軽さと比べてみましょう。水を含んだ土は重く、乾いた土は軽くなります。大型の鉢は持ち上げにくいですが、少し傾けて重さを感じるだけでも目安になります。

  • 水やりチェッカーを使う(オプション):

    市販の水やりチェッカーを使えば、土の水分量を視覚的に確認できます。特に初心者の方や、水やりに不安がある方には非常に便利です。

ポイント:これらの方法をいくつか組み合わせて、あなたの植物と環境に合った「乾き具合」の基準を見つけることが大切です。

ステップ2:正しい水やりの量とタイミングを知る

土の乾き具合をチェックできるようになったら、次は「どれくらいの量を、いつあげるか」です。

  • 量:鉢底から水が流れ出るまでたっぷり

    水やりは、土全体に水分が行き渡るように、鉢底の穴から水が流れ出てくるまでたっぷりと与えましょう。土の中の古い空気や老廃物を押し流し、新鮮な酸素を取り入れる効果もあります。少しずつちょこちょこ与えるのはNGです。受け皿に溜まった水は、根腐れの原因になるので、15〜30分程度で捨ててください。

  • タイミング:土の表面が乾いてから数日後

    一般的には「土の表面が乾いてから2〜3日後(または数日後)」が目安です。前述の「指を差し込む」「鉢の重さを測る」方法で、土の奥まで乾いていることを確認してから水を与えます。品種や季節、置き場所によってこの「数日後」の期間は変わってきます。

  • 水やり時間:朝か夕方の涼しい時間帯に

    特に夏場は、日中の暑い時間帯に水やりをすると、鉢の中の水が高温になり、根を傷めることがあります。朝早くか、夕方以降の涼しくなってから水やりを行いましょう。冬場は、日中に室温が上がっている時間帯がおすすめです。

ステップ3:水やりの水温に気を配る

水道からそのまま出てくる水は、季節によって温度が大きく異なります。特に冬場は冷たすぎる水が根にダメージを与えることがあります。

  • 常温の水を使う:

    できれば汲み置きしておいた水や、少しぬるま湯(20〜25℃くらい)を混ぜて常温に戻した水を与えましょう。植物にとって、急激な温度変化はストレスになります。

ステップ4:置き場所を見直す

水やりと合わせて、植物が置かれている環境も見直すことが大切です。

  • 日当たり:

    育てている植物の品種に合った明るさの場所に置いていますか?直射日光が苦手な植物にはレースカーテン越しの明るい窓際、日当たりを好む植物には午前中の柔らかい光が当たる場所など、適度な光量を確保しましょう。

  • 風通し:

    特に大型の観葉植物は葉が密集しやすいため、風通しが悪くなりがちです。適度に窓を開けて換気をしたり、サーキュレーターや扇風機を弱運転で使うのも効果的です。土の乾きが早くなり、病害虫の予防にもつながります。

  • 冷暖房の風:

    エアコンや暖房の風が直接当たると、葉が乾燥しすぎて傷んでしまいます。風が直接当たらない場所に移動させるか、向きを変えるなどの工夫をしましょう。

ステップ5:必要に応じて植え替えを検討する

もし根詰まりや用土の劣化が疑われる場合は、植え替えが必要です。目安としては2〜3年に一度ですが、植物の成長具合や鉢の様子を見て判断しましょう。

  • 根詰まりのサイン:

    鉢底から根がはみ出ている、水やりをしても水がすぐに鉢底から流れ出てしまう、水の吸収が悪い、成長が滞るなど。

  • 用土の劣化:

    土が固くなっている、白いカビが生えている(根腐れとは限らない)、水はけが悪くなっているなど。

注意:植え替えは植物にとって大きなストレスになります。生育が旺盛になる春〜初夏(5月〜7月頃)に行うのがおすすめです。植え替え方法については、また別の機会に詳しくご紹介しますね。

季節別の管理ポイント:大型観葉植物の水やりと置き場所

季節の移り変わりとともに、植物の活動量も大きく変わります。それに合わせて水やりや置き場所を調整することが、元気に育てる秘訣です。ここでは、季節ごとの具体的な目安をご紹介します。

春(3月〜5月):活動開始の季節

  • 水やり:冬の休眠期から目覚め、徐々に活動を始める時期です。土の表面が乾いてから数日後、指を土に差し込んでみて乾いていたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。暖かくなるにつれて、徐々に水やりの回数を増やしていきます。
  • 置き場所:日差しが強くなり始めるので、レースカーテン越しの明るい場所が最適です。屋外に出す場合は、急に直射日光に当てると葉焼けを起こすことがあるので、まずは半日陰から徐々に慣らしていきましょう(「屋外管理が可能」な品種の場合)。
  • 温度:最低気温が15℃以上が理想です。急な寒の戻りには注意し、必要に応じて室内の暖かい場所へ移動させましょう。

夏(6月〜8月):生育旺盛な季節

  • 水やり:植物が最も活発に成長する時期で、水分をたくさん必要とします。土の表面が乾いたら、すぐにたっぷりと水を与えます。特に大型の植物は水の消費量が多いので、水切れに注意が必要です。午前中の早い時間か、夕方以降の涼しい時間帯を選びましょう。
  • 置き場所:強い直射日光は葉焼けの原因になることがあります。レースカーテン越しの明るい場所か、半日陰の場所で管理しましょう。風通しを良くするために、窓を開けたり、サーキュレーターを活用したりするのも効果的です。
  • 温度:20℃〜30℃が適温です。ただし、室温が高くなりすぎると蒸れてしまうこともあるので、換気を心がけましょう。

秋(9月〜11月):休眠準備の季節

  • 水やり:夏の終わりとともに、植物の活動は徐々に緩やかになります。水やりの頻度も、夏の最盛期よりは減らしていきます。土の表面が乾いてから数日後、指を差し込んでみて乾いていたら水を与えます。朝晩の冷え込みが始まる前に、日中の暖かい時間帯に水やりを済ませるのがおすすめです。
  • 置き場所:屋外で育てていた植物は、最低気温が15℃を下回る前に室内に取り込む準備を始めましょう。窓際など、日中は明るく、夜間は冷え込みにくい場所を選びます。
  • 温度:15℃以下になると水分の吸収能力が落ち始めるため、水やりを控えめにし始めます。

冬(12月〜2月):休眠の季節

  • 水やり:多くの観葉植物は休眠期に入り、ほとんど水を必要としません。土が完全に乾いてから、さらに数日〜1週間ほど待ってから、控えめに水を与えます(鉢底から少し流れる程度か、それよりも少なめ)。「乾燥気味に管理する」ことが根腐れを防ぐ大切なポイントです。水やりの頻度は月に1〜2回程度になることも珍しくありません。
  • 置き場所:窓際など、夜間に冷え込む場所は避けて、室内の暖かい場所へ移動させましょう。特に熱帯原産の植物は寒さに弱いので注意が必要です。暖房の風が直接当たらないようにしてください。
  • 温度:10℃以下になると生育が止まる植物が多いです。可能な限り10℃〜15℃以上を保つように努めましょう。

これらの季節別の目安は、あくまで一般的なものです。あなたの環境(室温、日当たり、風通し)や、育てている植物の品種によって調整が必要です。毎日植物を観察して、そのサインを見逃さないようにしましょう。

よくある勘違いとNG行動:誰でもやりがちな失敗を避けよう

水やりは奥が深いからこそ、ついついやりがちなNG行動があります。「もしかして、私もやっていたかも…?」と気づくことができれば、植物との付き合いがもっとスムーズになりますよ。

NG行動1:毎日決まった時間に水やりをする

  • なぜNGか:植物が必要とする水分量は、季節、気温、湿度、日当たり、植物の成長度合いによって毎日変わります。毎日同じ時間に水を与えてしまうと、土が乾いていないのに水を与えすぎて根腐れを起こしたり、逆に乾きすぎているのに水が不足したりすることがあります。
  • 代わりに:ステップ1で紹介したように、「土の乾き具合」を指や鉢の重さで確認し、植物からのサインを見て判断する習慣をつけましょう。

NG行動2:少しずつ水をやる

  • なぜNGか:「根腐れが心配だから」と、少しずつ水をやる方がいらっしゃいますが、これは土の表面しか湿らず、鉢の下の方の根には水が行き渡らない「水切れ」と同じ状態になってしまいます。結果として、根の一部が枯れてしまうことがあります。
  • 代わりに:水やりは、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えるのが基本です。土全体に水分が行き渡ることで、土中の古い空気と新しい空気が入れ替わり、根が健康に育ちます。

NG行動3:受け皿に水を溜めっぱなしにする

  • なぜNGか:鉢底から流れ出た水をそのまま受け皿に溜めておくと、鉢底の土が常に水に浸かった状態になり、根腐れの原因となります。特に大型の鉢は重くて移動が大変ですが、放置は禁物です。
  • 代わりに:水やり後15〜30分程度経ったら、受け皿に溜まった水は必ず捨てましょう。

NG行動4:冬でも夏と同じように水をやる

  • なぜNGか:冬は植物の生育が鈍り、休眠期に入ります。夏場に比べて水分の吸収量が大幅に減るため、夏と同じように水やりをすると、確実に水のやりすぎになり、根腐れを起こします。
  • 代わりに:冬は「乾燥気味に管理する」のが鉄則です。土が完全に乾いてから、さらに数日〜1週間待ってから、少量〜控えめに水を与えましょう。

NG行動5:冷たい水をそのまま使う(冬場)

  • なぜNGか:冬の水道水は非常に冷たく、植物の根に急激な温度変化を与え、ストレスになります。特に熱帯原産の観葉植物にとっては、大きなダメージになりかねません。
  • 代わりに:冬場は、常温に戻した水(できれば汲み置きしておいた水や、少しぬるま湯を混ぜて20℃前後にした水)を使うように心がけましょう。

【多肉植物・塊根植物・アガベの場合:特に注意!】

大型観葉植物とは育て方が大きく異なるこれらの植物は、特に水やりで失敗しがちです。共通して言えるのは、「乾燥を好む」ということです。

  • 水やりの頻度と量:
    • 土が完全に乾いてから、さらに数日~1週間、品種によってはそれ以上待ってから水やりをするのが基本です。「乾かし気味の管理」を徹底しましょう。
    • 夏場の生育期には少し多めに、冬場の休眠期には断水に近い管理(月に1回程度、または全く与えない)が一般的です。
    • 与える時は、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与え、受け皿の水はすぐに捨てます。
  • 置き場所と日照:
    • 多くの多肉植物、塊根植物、アガベは非常に強い光を好みます。日当たりの良い場所(屋外の直射日光下も可)で管理しましょう。
    • ただし、真夏の猛暑日や、急に強い日差しに当てると葉焼けを起こすこともあるので、半日陰に移動させたり、遮光ネット(30%〜50%)を使ったりして調整が必要です。
    • 日照不足だと徒長(ひょろひょろと間延びすること)したり、本来の色が出なかったり、生育が弱くなったりして、水やりの頻度を間違えると根腐れしやすくなります。
  • 用土:
    • 水はけの非常に良い、多肉植物・塊根植物専用の土(軽石や鹿沼土、硬質赤玉土などが多めに配合されたもの)を使用しましょう。一般的な観葉植物の土では水はけが悪すぎて根腐れの原因になります。

「水やり頻度が少なすぎて不安になる」というお気持ち、とてもよく分かります。でも、彼らにとってはそれがベストなんです。じっと我慢して、彼らの生命力を信じてあげてくださいね。

よくある質問(FAQ)

Q1:水やり以外に植物の元気を保つコツはありますか?

A:はい、もちろんあります!水やりは非常に大切ですが、他にも植物を元気にするポイントはたくさんあります。

  • 肥料:生育期(春〜秋)には、緩効性化成肥料(固形の置き肥)を規定量与えたり、液体肥料を水やりの代わりに薄めて与えたりしましょう。冬の休眠期は基本的に肥料は不要です。
  • 葉水(はみず):霧吹きで葉全体に水を吹きかけることです。特にエアコンなどで空気が乾燥しやすい室内では、葉の乾燥を防ぎ、ハダニなどの害虫予防にもなります。朝晩に毎日行うのがおすすめです。
  • 日照と風通し:前述の通り、品種に合った光量と、適度な風通しを確保することが大切です。
  • 病害虫の早期発見・対処:毎日植物を観察して、異変がないかチェックしましょう。早めに気づいて対処すれば、被害を最小限に抑えられます。

Q2:病害虫が見つかったらどうすればいいですか?

A:病害虫の初期段階であれば、シャワーで洗い流したり、ピンセットや粘着テープで取り除いたりすることで対処できる場合があります。葉水をこまめに行うことも予防につながります。

症状がひどい場合や、広範囲に広がってしまった場合は、園芸用の殺虫剤や殺菌剤の使用を検討します。

【病害虫・薬剤に関する大切な注意点】

  • 薬剤を使用する際は、必ず商品のラベルに記載されている「使用方法」「対象となる植物・害虫・病気」「希釈倍率」「使用頻度」などの指示を厳守してください。
  • 異なる種類の薬剤を自己判断で混ぜたり、過剰に使用したりすると、植物にダメージを与えたり、効果がなかったりする場合があります。
  • 使用前には必ず目立たない場所で少量試し、異常がないことを確認してから全体に使用することをおすすめします。
  • お子様やペットがいるご家庭では、使用する薬剤の種類や使用場所、保管方法に十分注意し、安全を確保してください。
  • もし心配な場合や、どの薬剤を使えば良いか分からない場合は、無理に自己判断せず、お近くの園芸店や専門家、または薬剤のメーカーに相談するようにしましょう。

Q3:旅行などで長期不在にする場合、水やりはどうすればいいですか?

A:数日〜1週間程度であれば、出発前にたっぷりと水やりをし、直射日光の当たらない場所や、比較的に涼しい場所へ移動させておけば大丈夫なことが多いです。受け皿の水は必ず捨てておきましょう。

1週間以上の長期になる場合は、以下の方法を検討してみましょう。

  • 自動給水器や給水キャップの利用:ペットボトルなどを利用して、徐々に土に水を供給するアイテムです。
  • 水やり当番を頼む:信頼できる友人や家族に水やりをお願いするのが一番確実です。
  • 腰水:鉢底穴から水を吸わせる方法ですが、長期間の腰水は根腐れの原因になるため、あまりおすすめできません。短期間(数日)に限定し、水位は鉢の高さの1/4程度にするなど注意が必要です。

旅行前に一度、どれくらいの期間なら植物が持つか、試しに水やり間隔を少し空けて様子を見ておくのも良い方法です。

まとめ:焦らず、あなたのペースで植物と向き合おう

大型観葉植物の水やりは、「これで合っているのかな?」と不安になることも多いですよね。でも、水やりは植物からのサインを読み取る、まるでコミュニケーションのようなものなんです。

今日ご紹介したチェックリストや対処ステップ、そして季節ごとのポイントは、きっとあなたの植物を理解するための大きなヒントになるはずです。大切なのは、無理に完璧を目指すのではなく、少しずつ植物の様子を観察する習慣をつけ、環境を整えていくこと。

植物は、あなたのライフスタイルに合わせて寄り添ってくれます。焦らず、楽しみながら、あなたと植物の絆を深めていってくださいね。何か困ったことがあれば、いつでもこの記事を読み返して、頼れる場所があることを思い出してください。

あなたのグリーンライフが、もっともっと豊かになりますように!

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