こんにちは、yuppyです。
近年の塊根植物ブームにより、マダガスカル（その他原産国）から大量の塊根植物の輸入され、ベアルートや発根済みなど様々な形態で販売されています。
その中でもとくに人気なのが、塊根植物の王様と呼ばれているオペルクリカリア・パキプスです。
魅力的なフォルムとCITESⅡに指定されている希少性、発根管理の難しさから非常に高値で取引されています。
パキプスの価格相場はベアルートでも安くて3万円以上、発根済みだと15万円以上です。
いずれにせよ高い植物には変わりありませんが、3万円なら買えるけど15万円は手が出ないという価格帯から、園芸初心者の中でもベアルートで購入し、発根管理を行って根を出させるというのが一種の流行りになりつつあります。
かくいう私もその流行りに乗っかった新参者でした。
そういった右も左もわからない新参者が増えると同時に、そこにつけこんで死んでいる株を販売している業者（個人）が増えています。
そこで今回は、ベアルートパキプスをヤフオクやメルカリで購入してはいけない理由を詳しく解説していきます。
オペルクリカリア・パキプスは発根率がとにかく低い
オペルクリカリア・パキプスは発根率が20％ほどだと言われています。
5本発根管理しても1本成功するかどうかといった確率です。
なぜそんなにも発根しないかというと、輸入されるまで時間がかかるためです。
パキプスの原産地はマダガスカルです。
現地マダガスカルで引っこ抜かれたパキプスは根っこを切られ、葉を落とされ、輸出数量が確保できるまで保管されます。
輸出数量が確保できたらいよいよ日本への輸送になりますが、CITESの取得や植物検疫があり、日本に到着するまでには膨大な時間を要します。
なので、日本に来るまでに息絶えているパキプスも多くあるでしょう。
そこから販売者さんを経てあなたのもとへ来るわけです。
販売者さんからあなたの手元に来るまでは1日2日かもしれませんが、その前に1、2ヵ月経過しているかもしれませんよね。
さらに、パキプスは灌木系の中でも発根しにくいとも言われています。
なので、ベアルートパキプスを発根させるのは至難の業なんです。
ただ、現在は輸送方法が確立されたのか、鮮度が保たれた状態の株も多く日本に入ってきていることから、私たち消費者ができることは「いい販売業者さん選び」に尽きます。
いい業者さんを選べたとしても必ず発根するわけではないので、「発根しなかった＝悪い業者」とも言えないんですけどね。
その点は消費者側のリスクと捉えるようにしましょう。
ベアルートパキプスをヤフオクやメルカリでは絶対に買ってはいけない！
そして今回の本題です。
冒頭で「ネット上ではすでに死んでいる株を販売している業者（個人）が増えている」と言いましたが、この悪い業者（個人）の巣窟となっているのがヤフオクやメルカリです。
だれでも出品でき、だれでも買える利便性から、使い方次第ではいい商品を安く買えるツールでもありますが、植物界隈ではなかなか闇が深いように思います。
これらを見て安い！買い！だと思いましたか？
買いだと思った方は非常に危険です！
ベアルートで2頭パキプスだと相場は10万円～です。
値段だけ見れば圧倒的安さですが、正直、この株の見た目はもう死んでいます。
細枝は枯れ、幹には黒ずみが発生しています。
生きている細枝の有無と幹の黒ずみの有無は株の生死を判断する大事な基準となりますので、この両方を悪い意味でクリアしているこの株は死んでいます。
生きている株と死んでいる株の見分け方はまたどこかで記事にしようと思います。
死んでても3万円出して買いたいという人が買っているならいいんです。
そうではなく、発根管理をして生かしたい、育てたいと思っている人が買おうとしているなら絶対にやめてください！
「発根管理しきれなくなり～」がうたい文句
こういう訳あり株の出品理由はだいたい下記です。
- 他にも管理していて管理しきれないから
- 急な仕事の都合（出張）で管理できないから
本当のことを言っているのかもしれませんが、根底にあるのは株が死んだからいらなくなった、だよね。
それでいて説明文にはまだ幹が緑色だとか芽吹きそうな箇所があるとか・・・
「発送時にダメージあるかも」といって責任を免れようとしているのがさらに悪質！
そして極めつけの「ノークレームノーリターン」
これはさすがに素人をだまそうとしてるよね。
↓さっきの株の説明文
詐欺まがいな取引だが今のところ是正はされていない
ものすごいグレーゾーン、もはや黒な気がするがこの辺の取り締まりはされていないのが現実。
家電が故障していて使えなかったとかならまだしも、生き物である故、取り締まるのも難しいんでしょうね。
ヤフオクでは動植物に関するガイドラインの改定が2022年8月に行われましたが、状況は変わってはいませんね。
自身の危機管理（目利き）が大事
悪質な業者（個人）に引っかからないようにするには、自分自身の危機管理能力を高めるしかないと思います。
まずは、信用できない変な業者からは絶対に買わないようにしましょう。
信用できる方から購入する場合も、できれば実際に見て触って自分が納得できるものを買うようにしてもらいたいです。
写真で見る株の状態や説明文の「新鮮です！」はあまり信用してはいけません！
初心者は絶対に発根済みパキプスを買うべき
OLYMPUS DIGITAL CAMERAどんなに高額でも初心者はまず発根済みのパキプスを購入するべきです。
1年管理してみて育て方がなんとなくでもわかってから発根管理に挑戦するべきです。
発根確率20％の3万円のパキプスを買って5本目に発根成功するのと、15万円の発根済みパキプスを買うのとでは金額的部分で結局同じです。
ビギナーズラックを狙うのもいいですが、完全にギャンブルの世界です。
ましてや、はじめに4本も失敗するとパキプスや発根管理が嫌いになりかけます。
好きでやってて本来は楽しいもののはずなのに・・・。
こんな偉そうなことを言っていますが、私と同じ道を歩んでほしくないから言っているんです。
私は発根管理に費やしたお金で結構立派なパキプスが買えるくらいに失敗しています。
ものすごく高い勉強代になりました。
それでも懲りずにやり続けて成功した1株にはとても思い入れがありますが、やっぱりはじめは素直に発根済みを買うべきだったと思います。
信頼できる販売業者から購入する
それでも発根管理したいんだ！何回でも成功するまでやってやる！という私のようなクレイジーなやつはトコトンやればいいと思います！
後悔しないように！！
少しでも発根率を上げるには鮮度のいい株を手に入れるしかありません。
鮮度のいい株を手に入れるには信頼できる業者さんを見つけるしかありません。
信頼できる（できそうな）販売者業者さんの見つけかた
それでは信頼できる（できそうな）販売業者さんはどのように見つけるか？
SNS（Instagram）を見てください。
検索で「#パキプス発根管理」と検索すると発根成功したとか失敗したとかの投稿が出てきます。
その中で、発根成功した投稿をみて、タグ付けされている方を追ってみるとか、DMでどこから購入したのかを直接聞いてみるなどでたどり着けると思います。
ただ、そういった情報収集が苦手な方もいることでしょう。（この記事にたどり着いているあなたは検索スキルはあると思いますが）
そこで、下記にベアルートパキプスのおすすめの購入先をまとめましたので参考にしてみてください。
販売時期がとても限られるものなので、現在は取り扱っていない可能性もあります。
また、信頼できる業者さんから購入したとしても100％発根するというものでもありませんのでその点はご了承願います。
さいごに
OLYMPUS DIGITAL CAMERAパキプスはかっこいいし発根管理は楽しいですよ！！
今年も発根管理したいなぁ。
それでは皆さん素敵なBOTANILIFEを！
