Contents
  1. 葉がポロポロ…大丈夫?多肉植物が心配なあなたへ
  2. 多肉植物の葉が落ちるサインを見つけよう!症状のチェックリスト
  3. なぜ葉が落ちるの?多肉植物がサインを送る主な原因
  4. 今日からできる!多肉植物を元気にする対処ステップ
  5. 季節ごとの管理ポイント:日本の四季と多肉植物
  6. よくある勘違いとNG行動:これを避ければ安心!
  7. Q&A:多肉植物の「葉落ち」に関するよくある質問
  8. まとめ:焦らず、あなたのペースで多肉植物を楽しもう!

葉がポロポロ…大丈夫?多肉植物が心配なあなたへ

「せっかく大切に育てている多肉植物の葉が、ちょっと触れただけでポロポロ落ちてしまう…」「このままだと全部なくなっちゃうんじゃないか、って不安になりますよね。」

ベランダで可愛い多肉植物をたくさん育てたい!と意気込んでいたのに、購入したばかりの株や、寄せ植えにしたばかりの株の葉がどんどん落ちていくと、本当にがっかりしてしまいますよね。

実はこれ、多肉植物を育てている方がよく経験する「あるある」なんです。特に初心者の方にとっては、どうしたらいいか分からず、心配で仕方がないことでしょう。葉が落ちる原因は一つではなく、いくつかの理由が重なっていることが多いんですよ。

でも、ご安心ください。多肉植物が葉を落とすのは、あなたに何かサインを送っている証拠です。そのサインを正しく読み解き、適切なケアをしてあげれば、きっと元気に復活してくれます。

この記事では、あなたの多肉植物がなぜ葉を落とすのか、そのサインの見分け方から、今日からできる具体的な対処法、そしてこれからの季節ごとの管理のコツまで、分かりやすく丁寧にご説明していきます。一緒に、元気な多肉植物を育てていきましょう!

多肉植物の葉が落ちるサインを見つけよう!症状のチェックリスト

あなたの多肉植物が「葉を落とす」という行動に出たとき、それは何か不調を訴えているサインです。まずは、そのサインをじっくり観察し、どんな状態なのかを把握することから始めましょう。

以下のチェックリストを使って、あなたの多肉植物の状態を確認してみてください。

葉の状態をチェック

  • **葉の色は?**
    • 健康な緑色を保っていますか?
    • 黄色っぽくなっていませんか?
    • 黒ずんでいる部分はありませんか?
    • 半透明になっている葉はありませんか?
    • 変色している部分や斑点はありませんか?
  • **葉の硬さ・触り心地は?**
    • 触るとプニプニしすぎている(柔らかすぎる)感じがしますか?
    • 逆に、しなしなと張りがなく、しぼんだ感じですか?
    • カサカサに乾燥して枯れているような葉もありますか?
    • 少し触れただけで、ポロっと簡単に落ちてしまいますか?
    • 落ちた葉の切り口は、きれいに乾いていますか、それとも湿っていますか?

土と鉢の状態をチェック

  • **土の湿り具合は?**
    • 常に湿っている状態ですか?
    • カラカラに乾いて、長期間水やりをしていない状態ですか?
    • 土の表面に白いカビのようなものや、塩類(肥料の結晶など)が付着していませんか?
  • **鉢の底穴は?**
    • 水やりをしたときに、鉢底からしっかりと水が流れ出ますか?
    • 鉢底から根がはみ出していませんか?
  • **株全体の安定感は?**
    • 株がグラグラと不安定な感じがしますか?
    • 茎が細く、ひょろひょろと伸びすぎていませんか(徒長)?
    • 株元や土の表面に異臭がしませんか?

置き場所と管理をチェック

  • **日当たりは十分ですか?**
    • ベランダのどこに置いていますか?日中、直射日光が当たる時間はどれくらいですか?
    • 室内で育てている場合、窓際ですか?レースのカーテン越しですか?
  • **風通しは良いですか?**
    • 鉢が密集していませんか?
    • ベランダの手すりや棚の上など、空気が流れやすい場所ですか?
    • 室内であれば、換気を頻繁に行っていますか?
  • **最近の気温は?**
    • 急激な寒さ(5℃以下)にさらされていませんか?
    • 真夏の高温多湿(30℃以上)の環境ではありませんか?
  • **水やりの頻度と量は?**
    • いつ、どれくらいの量を与えていますか?
    • 土が乾いてから、どれくらい間隔を空けていますか?
  • **最近、何か変化はありましたか?**
    • 植え替え、購入、置き場所の移動、新しい株の追加、寄せ植えなど。
  • **病害虫の有無は?**
    • 葉の裏や株元に小さな虫(アブラムシ、カイガラムシ、ハダニなど)が付いていませんか?
    • 白い粉や斑点など、病気のサインはありませんか?

これらの質問に答えることで、あなたの多肉植物が葉を落とす原因を絞り込む手がかりが見つかるはずです。

なぜ葉が落ちるの?多肉植物がサインを送る主な原因

多肉植物の葉が落ちる原因は、多くの場合、生育環境が合っていない、あるいは何らかのストレスを受けているサインです。誰でもやりがちなミスもありますので、自分を責めずに、一つずつ原因を探っていきましょう。

1. 水のやりすぎ(根腐れ)

多肉植物を育てる上で、最も多い失敗の一つが「水のやりすぎ」です。多肉植物は葉や茎に水分を蓄えることができるため、頻繁な水やりは必要ありません。特に初心者のうちは、「枯らしてしまうのが怖いから」と、つい水を与えすぎてしまいがちです。

  • **なぜ起こる?**

    土が常に湿っていると、多肉植物の根は呼吸ができなくなり、酸素不足で弱ってしまいます。これが進行すると、根が腐ってしまう「根腐れ」を引き起こし、株全体に水分や養分が行き渡らなくなります。ベランダで育てている場合、雨ざらしにしてしまっていると、知らず知らずのうちに水分過多になっていることもあります。

  • **こんな症状が出たら要注意!**
    • 葉が半透明になってプニプニと柔らかくなる。
    • 葉が黄色く変色したり、黒ずんだりする。
    • 少し触れただけで、健康そうな葉もポロポロと簡単に落ちる。
    • 株元や土から、ツンとするような異臭がする。

2. 水不足・乾燥しすぎ

水のやりすぎとは反対に、長期間の「水不足」も葉が落ちる原因になります。特に、多肉植物の種類によっては、成長期に十分な水が与えられないと、自ら下葉を枯らして水分を温存しようとします。

  • **なぜ起こる?**

    土が完全に乾いてから、さらに長期間水やりをしないと、植物は生命維持のために蓄えた水分を使い果たしてしまいます。特に休眠期明けの活動期や、成長期の株にとっては、水分不足は大きなストレスとなります。

  • **こんな症状が出たら要注意!**
    • 葉全体がしわしわになり、張りがなくなる。
    • 下葉から徐々に枯れてカサカサになり、落ちる。
    • 株全体が元気を失い、しぼんだような印象になる。

3. 日照不足と徒長

多肉植物の多くは、原産地では強い日差しと乾燥した環境で育っています。そのため、日本の室内や日当たりの悪いベランダなどで日光が十分に当たらないと、さまざまな不調を訴えます。

  • **なぜ起こる?**

    日光が足りないと、多肉植物は光を求めて茎を不自然に長く伸ばし、葉と葉の間が間延びした状態になります。これを「徒長(とちょう)」と呼びます。徒長した株はひょろひょろとして軟弱になり、葉が落ちやすくなります。また、本来の色合いが失われ、緑色が薄くなることもあります。

  • **こんな症状が出たら要注意!**
    • 茎がひょろひょろと伸び、葉と葉の間が大きく開いている。
    • 葉の色が薄くなり、本来の鮮やかさがない。
    • 下葉からポロポロと落ちやすい。

4. 環境の急激な変化(ストレス)

多肉植物も人間と同じで、急な環境の変化には敏感です。植え替えや購入直後、置き場所を変えたとき、寄せ植えにしたときなど、植物にとって大きなストレスとなる場合があります。

  • **なぜ起こる?**

    新しい環境に慣れるまでには、少し時間が必要です。特に、根をいじった植え替え後は、株がダメージを受けやすくなります。また、これまでと全く違う日当たりや風通しの場所に移動させたり、急な寒暖差にさらされたりすると、一時的に葉を落として適応しようとすることがあります。

  • **こんな症状が出たら要注意!**
    • 植え替えや移動後、数日〜数週間で葉が落ち始める。
    • 株全体に元気がないように見える。

5. 寒さや暑さ(休眠期・活動期とのミスマッチ)

多肉植物には、それぞれの種類によって得意な季節(成長期)と苦手な季節(休眠期)があります。日本の四季、特に冬の寒さや夏の蒸し暑さは、多肉植物にとって非常に厳しい環境となることがあります。

  • **なぜ起こる?**
    • **寒さ(冬)**:寒さに弱い多肉植物を氷点下の環境に置いてしまうと、葉が凍結して組織が壊れてしまいます(凍傷)。葉が半透明になり、ブヨブヨになった後、落ちてしまいます。
    • **暑さ・蒸れ(夏)**:真夏の高温多湿な環境は、多肉植物の多くが苦手です。特に風通しが悪いと、株が蒸れて弱り、細菌が繁殖しやすくなります。これも葉が落ちる原因となります。夏の休眠期に、水のやりすぎで根腐れを起こすケースも多々あります。
  • **こんな症状が出たら要注意!**
    • 冬場、葉が透明になり、触るとブヨブヨしている。
    • 夏場、株元が黒ずんで腐ったような状態になる。
    • 季節の変わり目に、株全体が急に弱り、葉を落とし始める。

これらの原因を一つずつチェックして、あなたの多肉植物に一番当てはまるものを探してみましょう。原因が分かれば、きっと適切な対処法が見つかりますよ。

今日からできる!多肉植物を元気にする対処ステップ

原因が絞り込めたら、次はいよいよ対処です。焦らず、一つずつ丁寧に実践していくことで、あなたの多肉植物はきっと元気を取り戻します。特にベランダで育てている方向けの具体的な方法もご紹介しますね。

  1. Step 1: 葉が落ちる原因を探る(再確認)

    まずは「症状のチェックリスト」と「主な原因」をもう一度照らし合わせて、何が一番可能性が高いか考えてみましょう。最近の水やり、置き場所、気温、急な環境変化など、思い当たることをメモしておくと、原因を特定しやすくなります。この冷静な観察が回復への第一歩です。

  2. Step 2: 根の状態をチェックする

    根の状態を確認することは、多肉植物の健康状態を知る上で非常に重要です。思い切って鉢から株をそっと抜いてみましょう。

    • **健康な根**:白くてしっかりしています。土を軽くふるい落としても、ある程度の土が根に絡みついています。
    • **根腐れしている根**:黒ずんでブヨブヨしていたり、ドロドロ溶けていたりします。異臭がすることもあります。
    • **水不足で弱っている根**:細く、乾燥してパリパリしていることが多いです。

    もし根腐れが見られたら、清潔なハサミやカッターで、腐った部分をすべて切り落としましょう。切り口が健康な白っぽい色になるまで切り進めます。傷んだ根を切ったら、すぐに植え付けず、切り口を乾かすために風通しの良い日陰で2〜3日(状態によっては1週間ほど)放置して、しっかりと乾燥させてください。

  3. Step 3: 水やりの見直し

    多肉植物の最も基本となる管理「乾かし気味」を徹底しましょう。

    • **水やりのタイミング**:土の表面が乾いてから、さらに2〜3日(夏や冬は1週間〜数週間)待ってから水を与えます。指で土を触ってみて、完全に乾いていることを確認しましょう。
    • **水やりの量**:水を与える際は、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。これは、鉢の中の古い空気を押し出し、新しい空気を取り入れるためでもあります。
    • **受け皿の水**:水やり後は、必ず受け皿に溜まった水を捨ててください。水が溜まったままだと、鉢底から土が水を吸い上げ続け、根腐れの原因になります。
    • **季節による調整**:夏の高温期や冬の低温期は、水の吸収が鈍るため、水やりの回数を大幅に減らすか、断水気味に管理します。(詳細は後述の「季節別の管理ポイント」で解説します。)
  4. Step 4: 日当たりと風通しの確保

    多肉植物にとって、日当たりと風通しは非常に重要です。

    • **日当たり**:ベランダや屋外で育てる場合、午前中の柔らかい日差しから、徐々に直射日光に慣らしていくのが理想です。真夏の強い日差しは葉焼けの原因になることがあるので、遮光ネット(遮光率50%程度のもの)を使ったり、午後は日陰になる場所へ移動させたりして対策しましょう。室内で育てる場合は、窓際など、最も日当たりの良い場所に置いてあげてください。
    • **風通し**:鉢が密集していると、空気が滞り、蒸れやすくなります。鉢の間隔を空けたり、棚の上など、風が通りやすい場所に置いたりする工夫が必要です。ベランダの手すりなどに吊るして管理するのも良い方法です。室内であれば、定期的に窓を開けて換気を行うか、サーキュレーターや扇風機で空気を動かしてあげるのも効果的です。
  5. Step 5: 適切な用土への植え替え

    もし現在の土の水はけが悪いと感じるなら、植え替えを検討しましょう。

    • **市販の土**:園芸店で売られている「多肉植物・サボテン用の土」は、水はけが良く、多肉植物に適した配合になっているため、初心者の方でも安心して使えます。
    • **自分でブレンド**:自分で土を配合する場合、赤玉土(小粒)、鹿沼土(小粒)、軽石などを主成分に、腐葉土などの有機物を少量混ぜます。水のやりすぎが心配な方や、ベランダで通気性を確保したい場合は、有機物の量を少なめにすると良いでしょう。
    • **植え替えの注意点**:根腐れを起こしている場合は、必ず新しい清潔な土に植え替えてください。根が傷ついている可能性があるので、植え替え後すぐに水やりはせず、数日〜1週間ほど置いてから水やりを始めましょう。
  6. Step 6: 環境変化に配慮

    多肉植物は急な環境の変化に弱いので、配慮が必要です。

    • **購入・植え替え直後**:新しい多肉植物を購入したばかりの時や、植え替えをした直後は、直射日光を避けた明るい日陰で数日〜1週間ほど慣らす期間を設けましょう。この期間に、新しい環境に徐々に順応させてあげます。
    • **置き場所の移動**:室内からベランダへ、あるいは日陰から日なたへなど、大きく環境を変える際は、一度に移動させるのではなく、少しずつ時間や日照量を増やしながら慣らしていく「段階的な移動」を心がけましょう。

季節ごとの管理ポイント:日本の四季と多肉植物

日本の四季は美しいものですが、多肉植物にとっては一年を通して様々な環境変化に対応しなければなりません。季節ごとの管理ポイントを押さえて、あなたの多肉植物を元気に育てましょう。

春(3月〜5月)

多くの多肉植物にとって、春は新しい芽を出し、活発に成長する「成長期」です。冬の間に休眠していた株も、徐々に活動を再開します。

  • **置き場所**:日当たりの良いベランダや屋外へ出してあげましょう。冬の間、室内に置いていた場合は、急な直射日光は葉焼けの原因になることがあるので、最初は半日陰から徐々に日光に慣らしていくのがおすすめです。
  • **水やり**:土が完全に乾いたら、2〜3日待ってからたっぷりと与えましょう。月に1回程度、薄めに希釈した液体肥料を与えても良いですが、与えすぎには注意が必要です。
  • **風通し**:引き続き良好な場所に置きます。春は比較的過ごしやすい季節ですが、鉢が密集していると蒸れの原因になるので、適度に間隔を空けましょう。
  • **その他**:この時期は植え替えの適期でもあります。根詰まりしている株があれば、一回り大きな鉢に植え替えるチャンスです。

夏(6月〜8月)

日本の高温多湿な夏は、多くの多肉植物、特に春秋型の多肉植物にとっては「休眠期」に入り、最も苦手とする季節です。暑さに強い夏型多肉植物も、真夏の猛暑には注意が必要です。

  • **置き場所**:強すぎる日差しは葉焼け(葉が焼けて変色すること)の原因になります。遮光ネット(遮光率50%程度)を使うか、午前中だけ日が当たる場所、または明るい半日陰へ移動させましょう。ベランダであれば、建物の陰になる場所や、エアコンの室外機からの熱風が当たらない場所を選びましょう。
  • **水やり**:回数を大幅に減らし、「断水気味」に管理します。土が乾いてからさらに1週間〜数週間、間隔を空けてから、夕方〜夜の涼しい時間帯に少量だけ与えるのが基本です。種類によっては完全に断水する品種もあります。
  • **風通し**:夏の蒸れは大敵です。最優先で風通しを確保しましょう。鉢の間隔をできるだけ空ける、棚の上に置く、ベランダの手すりに吊るす、扇風機を当てるなどの工夫が有効です。
  • **温度**:30℃を超えるような日が続く場合は、特に注意が必要です。熱中症のような状態になることもあります。

秋(9月〜11月)

夏の厳しい暑さが和らぎ、過ごしやすくなる秋は、多くの多肉植物が再び「成長期」に入ります。紅葉を楽しめる種類も多く、ベランダがカラフルに彩られる季節です。

  • **置き場所**:再び日当たりの良い場所へ移動させましょう。夏の間に弱っていた場合は、急な直射日光は避け、徐々に慣らしていくと良いでしょう。
  • **水やり**:春と同じく、土が乾いたら2〜3日待ってからたっぷりと与えます。株の様子を見ながら、少しずつ水やりの頻度を増やしていきましょう。
  • **風通し**:引き続き良好な状態を保ちます。夜間に冷え込む日が増えてくるので、昼夜の寒暖差を利用して、美しい紅葉を楽しめるのもこの季節です。
  • **その他**:冬の寒さに備えて、少しずつ冬支度を始める時期でもあります。

冬(12月〜2月)

多くの多肉植物にとって、冬は「休眠期」です。寒さに弱い種類は特に注意が必要で、日本の冬の凍結は致命的になることもあります。

  • **置き場所**:日中の日差しをしっかり浴びせることが大切です。日当たりの良い窓際や、凍結の心配がないベランダ(日中は日が当たり、夜は軒下に入れるなど)を選びましょう。最低気温が5℃を下回るようなら、寒さに弱い品種は室内へ取り込むか、簡易温室などで保護してあげてください。
  • **水やり**:ほとんど不要です。月に1回程度、暖かい日の午前中にごく少量を、鉢の縁に沿って与える程度で十分です。完全に断水する種類もあります。凍るような日は絶対に水やりをしないでください。水やりをすると、鉢の中の水分が凍結し、根を傷めてしまいます。
  • **温度**:凍結させないことが最重要です。夜間の冷え込みに注意し、必要であれば保温対策を。
  • **風通し**:室内で管理する場合でも、天気の良い日中は窓を開けて換気し、空気を入れ替えるようにしましょう。

よくある勘違いとNG行動:これを避ければ安心!

多肉植物の育て方には独特のコツがあります。良かれと思ってやっていることが、実は多肉植物にとって負担になっている、というケースも少なくありません。ここでは、初心者さんがやりがちな勘違いとNG行動をご紹介します。これを避けるだけで、あなたの多肉植物はもっと元気に育ってくれますよ。

勘違い1: 「水は毎日少しずつあげなきゃ!」

  • **NG行動**: 毎日少量の水やり。土の表面だけが湿り、根っこには十分な水が行き渡らないうえ、常に土が湿った状態になりやすく、根腐れを招きます。
  • **OK行動**: 「乾いたらたっぷり」が基本です。土の表面が乾いてから数日〜1週間ほど置いて、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水を与えましょう。そして、受け皿に溜まった水は必ず捨ててください。このメリハリが多肉植物を丈夫に育てます。

勘違い2: 「植え替え直後はすぐに水をあげないと枯れちゃう!」

  • **NG行動**: 植え替え後、すぐに水やりをする。植え替えの際に、目には見えない小さな根の傷がたくさんついています。そこにすぐに水を与えると、傷口から細菌が入り込んだり、腐ったりしやすくなります。
  • **OK行動**: 植え替え後、2〜3日(夏場は1週間ほど)は水やりをせず、土を乾かしましょう。根が落ち着き、傷口が乾いてから初めての水やりを開始します。

勘違い3: 「弱っているから栄養をあげよう!」(肥料の与えすぎ)

  • **NG行動**: 弱っている多肉植物に、元気になってもらおうと肥料を与える。弱っている時に肥料を与えると、かえって株に負担がかかり、逆効果になることがあります。多肉植物は基本的に肥料をそれほど必要としません。
  • **OK行動**: まずは、原因を探り、水やりや置き場所といった「環境」を見直すことが先決です。根のケアも重要です。もし肥料を与えるなら、元気な成長期に、通常の半分以下の薄めにした液体肥料を月に1回程度、控えめに与える程度で十分です。

勘違い4: 「葉が落ちるくらいなら、室内で大事に育てよう!」

  • **NG行動**: 日光不足や風通し不足を考慮せずに、室内で育て続ける。室内は日照が不足しやすく、また風も通りにくい場所が多いため、多肉植物にとってストレスになりやすい環境です。結果として徒長したり、蒸れて病気になったりする原因になります。
  • **OK行動**: 可能な限り、日当たりの良いベランダや屋外で育てるのが理想です。もし室内で育てる場合は、窓際で日光が十分に当たる場所を選び、定期的に窓を開けて換気をする、サーキュレーターで風を当てるなど、風通しを確保する工夫をしましょう。特に日本の高温多湿な時期は、屋外での風通しが重要になります。

Q&A:多肉植物の「葉落ち」に関するよくある質問

Q1: 葉が落ちてしまった株は、もう復活しないのでしょうか?

A: 諦めないでください!根や茎が生きていれば、多肉植物は驚くほど生命力が強く、復活する可能性は十分にあります。落ちてしまった葉を使って「葉挿し(はざし)」に挑戦するのも、多肉植物の繁殖方法を学ぶ良い経験になりますよ。茎だけになってしまっても、残った茎から新しい芽が出てくることもあります。適切なケアを続けて、様子を見てあげましょう。

Q2: 落ちてしまった葉はどうすれば良いですか?

A: 落ちてしまった葉が、まだプニプニとして健康そうな状態であれば、「葉挿し」に挑戦してみましょう。土の上に置いて、明るい場所で管理すると、数週間〜数ヶ月で小さな芽と根が出てくることがあります。水やりは霧吹きで土の表面を軽く湿らせる程度で、乾燥しすぎないように注意してください。ただし、根腐れや病気で落ちた葉は葉挿しには向きません。

Q3: 病害虫が原因で葉が落ちることはありますか?

A: はい、アブラムシやカイガラムシ、ハダニなどが株に寄生すると、多肉植物は弱ってしまい、葉を落とすことがあります。定期的に葉の裏や株元、茎などをチェックし、小さな虫がいないか、白い粉や斑点がないか確認しましょう。見つけたら、歯ブラシなどで擦り落とすか、専用の薬剤で早めに対処することが大切です。

【**薬剤使用に関する注意点**】
薬剤を使う際は、必ず製品ラベルに記載されている「使用方法」や「注意事項」をよく読んで、その内容を厳守してください。異なる薬剤を自己判断で混ぜることは絶対に避け、推奨される濃度や使用頻度を守りましょう。もし、病害虫の種類が特定できない場合や、薬剤を使っても症状が改善しない場合は、お近くの園芸店や専門家(植物病院など)に相談することをおすすめします。

まとめ:焦らず、あなたのペースで多肉植物を楽しもう!

多肉植物の葉がポロポロ落ちてしまうのは、最初は本当に心配で不安になりますよね。でも、多肉植物を育てている人なら、誰しもが一度は経験する「あるある」です。大切なのは、あなたの多肉植物がなぜ葉を落としているのか、そのサインをきちんと受け止めて、原因を見つけてあげることです。

「水のやりすぎかな?」「日当たりが足りなかったのかな?」「急に環境を変えてしまってストレスだったのかな?」といったように、一つずつ原因を探り、少しずつ環境を整えてあげれば大丈夫です。

完璧な管理を目指す必要はありません。一つ一つの経験が、あなたの多肉植物ライフをより豊かにし、植物との絆を深めてくれます。このチェックリストが、あなたの多肉植物が元気を取り戻すための一助となれば幸いです。

焦らず、あなたのペースで、可愛い多肉植物たちとの時間を楽しんでくださいね。きっと、あなたの多肉植物はあなたの愛情に応えて、元気に育ってくれるはずですよ!

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