こんにちは、yuppyです。
当ブログのとある記事へのコメントになるのですが、それが、
ターカネンシスじゃないですか?
葉の形や表皮の色、薄さからして!
ターカネンシスの葉性は葉先がギザギザなる事と内側にまるまる傾向があります。
こうった内容になります。
その問題?の記事がこちら↓
記事では「カタフ」として記載しているので、それに対して、違うんじゃない?ターカネンシスでしょ?というのがコメントの趣旨かと思います。
ちなみに私はこれまでにコミフォラ属を4種(カタフ、ターカネンシス、ミルラ、エイル)管理しており、すべてベアルート株から発根管理を行った経験があります。
今回の記事も、実際の管理・観察データと他栽培家の情報を照らし合わせてまとめています。
そこで、なぜ私は「ターカネンシス」と言わずに「カタフ」としているのか、そもそも「カタフ」と「ターカネンシス」の違いはなんなのか?について徹底調査しました。
コミフォラ・カタフの購入に至るまで
まず私は、販売者さんからカタフ(ピュア)ということでベアルートで購入しています。
当然、ベアルートでしたので葉性は見ることはできませんでしたし、幹肌を見る限り、ターカネンシスというよりはカタフ(原種)に近いかな?と判断しました。
発根管理に成功し、葉性が明らかに
そして、発根管理に成功し、葉性が明らかになりました。
2023年1月17日の様子
葉先の様子丸葉にも見えますが、ギザギザが付いている葉もあったりしてターカネンシスに近い葉性でしょうか。
さらに、コメントにもありましたが、葉が内側に丸まる傾向があるとターカネンシスのようです。
ただ、この情報は私は初めて聞いたことで真偽はソースもなかったため、定かではありません。
ということで、コミフォラ・カタフ(原種)とターカネンシスを区別する明確な判断基準がそもそもあるのか?違いはなんなのか?について調査しました。
コミフォラ・カタフ(原種)とターカネンシスを区別する明確な判断基準は?違いは何?
| 比較項目 | カタフ(原種) | ターカネンシス |
| 葉の形状 | 丸葉でギザギザなし | 先が尖り、ギザギザあり |
| 幹の色 | 真っ白でつるつる | 白+ところどころに緑色が見える |
| 枝の色 | 黒、濃い茶色 | 白、緑(幹の色に近い) |
コミフォラ・カタフ(ソマリア、ピュアと言われている種)とターカネンシスに関する情報は非常に少なく、明確にこれ!と言っている文献は発見できませんでした。
ですが、一般的に言われている違いは上記になります。
この特徴は、国内外のコミフォラ専門家やナーセリーの記述とも一致しており、Agripickの特集記事や海外フォーラム(e.g. PalmTalk)でも同様の解説が見られます。
ただし、分類学的にはまだ議論の余地があり、DNAレベルの解析や地域差の研究も進んでいないのが現状です。
そのため、見た目の特徴で完全に切り分けるのは難しいと考えています。
雰囲気の話になってしまいますが、ターカネンシスのほうが荒々しい姿をしてます。
そして、ターカネンシスはカタフの「変種」と言われていますね。
産地の違いで呼び方が変わる説
見た目の違いでなんとなく分かれることはわかりましたが、色々と情報や写真を見ていると、産地の違いで呼び方が変わってる説が浮上しました。
カタフの自生地はエチオピア、ケニア、ソマリア、タンザニア、イエメン、サウジアラビアなどアフリカから中東まで広範囲に渡ります。
その中でも、カタフ(原種)と言っているものの産地はソマリアに限定されているのです。
ソマリアのカタフは葉が丸く、幹は白色で枝は黒だというのです。
それ以外がターカネンシスであったり、その他のカタフになるというのです。
そう考えると、ソマリアから来た見た目がターカネンシスのカタフは原種なのか?とか、ソマリア以外から来たカタフは、原種と同じ特徴でもターカネンシスになるのか?という疑問が出てくるわけです。
残念ながらこの疑問を解決できるような情報にはたどり着けませんでしたが、ここで大切なのは、単に名称にこだわるよりも、自分が実際に見て・触って・育てて感じた差異を観察することです。
私の栽培環境は室内なので温度・湿度・光量に大きな変動が少なく再現性のある一定環境と言えると思いますが、そんな同一条件下でも株ごとの表皮や葉性に違いが出ることを確認しています。
つまり「ターカネンシスっぽいカタフ」や「カタフっぽいターカネンシス」は普通に存在するということです。 こちらの記事が私としてはとても納得いくものでした。
下記に内容を一部抜粋します。
- 「本物のカタフ」と呼ばれて人気があるのは、とっくりのような丸い幹と白い肌、枝先だけが黒く色づく特徴をもち、ソマリアの特定の地域から輸入されてきたもの
- 実際にはさまざまな幹丈や樹形、色のカタフがありますが、日本でカタフといえばこのタイプ
- ターカネンシス(Commiphora kataf ver. turkanensis)やホルトジアーナ(Commiphora holtziana)という名前で出回っているものはカタフの近縁種か別産地のカタフ
なんとなく、日本人の好みで分けてるんだな、というのがわかりました。
なんか世界に一つだけの花の歌詞を思い出しました。
それなのに僕ら人間は
どうして後も比べたがる?
ひとりひとり違うのにその中で
一番になりたがる
悪く言うつもりはありませんが、コメントをしていただいた方は、どうしてもターカネンシスにしたがる勢なんでしょうね。
そうすることで価値も落とすことが出来ますからね。
他の方が育てているコミフォラ・カタフとターカネンシスを見てみる
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これがいわゆる原種、ソマリア、ピュアと呼ばれるカタフですね。
とても美しい・・・
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こちらもカタフ(原種)。
こう見るとギザギザしている葉もありますよね?
でもターカネンシスではありませんよね?
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そしてこちらがターカネンシス。
荒々しさと幹の緑色、葉が尖っている(ただしこれはギザギザがない)というターカネンシスの特徴が出ています。
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こちらもターカネンシス。
葉の感じを見ると先程よりターカネンシスしてますね。(なんだろ?ターカネンシスしてるって・・・)
このように比較してみてみると特徴の違いがよくわかりますね。
ただ、どちらにも言えることですが、
どっちも最高!かっこよすぎ!
これに尽きるんじゃないですかね?
ちなみに、これらの株を美しく管理するには鉢選びも重要です。
白肌のコミフォラを引き立てたいなら、陶器鉢やマットなテラコッタ鉢がおすすめ。
通気性が良く、乾きのムラが出にくい鉢を選ぶことで、幹の肌質がより均一に仕上がります。
私の購入した株はコミフォラ・カタフ(原種)?ターカネンシス?
そして私の株はカタフ(原種)なのかターカネンシスなのか?ということですが、株の見た目からすると、
- 葉性は丸に近いがギザギザが付いている葉もある
- 幹に緑色が見える部分がある
- 枝は黒っぽい
という特徴があり、原種とターカネンシスの中間のような見た目をしています。
この観察結果は2022〜2025年の3シーズンにわたる管理記録をもとにしています。
同じ株を複数年観察すると、年によって葉性が微妙に変化することがあり、単年での判断が難しいことも実感しました。
そのため、今後も経年変化を追いながら、見た目・成長速度・発根状態を比較していく予定です。
2022年12月11日の様子
2023年1月17日の様子ただ、入手元である販売者さんはコミフォラ・カタフ(ピュア)ということで販売していたので、私としてはソマリア産のカタフという認識です。
そこで、私がたどり着いた結論は、
ソマリア産の原種カタフとターカネンシスのハイブリット・カタフ
です。
ターカネンシスと言わせたい勢がいる限り、このような形で終止符を打ちたいと思います。
うちに来たからにはなんであろうと最高な状態に育てるのみです。
どっちでもかっこいいことには違いないですからね!
とにかくこの子は発根管理からやっているので想い入れがハンパないんですわ。
今はダサいプラ鉢ですが、夏前にいい感じの鉢に植え替えてやろうと思っています。
植え替えました!!
このカタフは現在もInstagram(@yuppy_plant)で生育記録を更新中です。
発根後の経過や葉の変化を写真で追えるようにしていますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
【追記】カタチ製作所の陶器鉢に植替え
その後、カタチ製作所さんの陶器鉢に植え替えました。
バチッと決まってかっこよくなりました!
(見た目が)確実に原種(ピュア)カタフの発根管理にも挑戦したよ!
これは間違いなく原種(ピュア)カタフでしょう!
葉の丸み、幹の白さと表皮の厚さ、枝の黒さを見れば一目瞭然かと思います。
さいごに
今後は4種類のコミフォラ属を持っている(発根管理した)という身から情報発信していきたいと思います!
それでは皆さん素敵なBOTANILIFEを!
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